サワディーチャーオ!今朝はあなたのためにお仕事しますよ…そう、読者のあなた、多くの消費者の皆さん。冒頭のあいさつでお分かりですね、ほかならぬチェンマイからですよ~
きょうは畑を見学するのではなく、チェンマイの街中にあるスーパーマーケットで買い物をしに来たんです。宣伝料をもらっている訳でもキャンペーンで雇われたのでもないんですよ。でも、ここで見たものは、私のように料理をする人間にとってはおぉ!と驚きを覚えた…そうです、この地域で有名なリンピンスーパーマーケットです。
自動ドアが開いた瞬間、中を見ても、普通のスーパーマーケットとなんら変わりはありません。中間からハイエンドまで国内外から食品や日用品が取り揃えられています。歩き進んで行くと、Organic Fruitと書かれた札に目を奪われます。
目にした瞬間に駆け寄ってみます。高級スーパーでよく見かけるのと同様の輸入の青果物なのだろう、と思っていましたが、近づいて良く見てみると、5色のステッカーにびっくりしました。この色分けによって、客はそれぞれの商品がどこから来たのか明確に知ることができるようになっています。その瞬間、Oh My God!!!!と叫びたいほどでした。タイにもこんなものがあるのか、と。それぞれの色が表す内容を詳しく見ていきましょう。
グリーンラベル、Certified Organicとは、100%オーガニックであることを示しています。種子の状態から収穫まで、登録後認証を受けている。
ブルーラベル、Organicaly Grownとは、オーガニックの手法で栽培され、グリーンラベルのものと全ての工程において同じものであるが、未だ認証を受けていないか、認証申請中であるものを指す。
イエローラベル、Pesticide Safeとは、栽培過程で農薬の使用があるもの、しかし!!!収穫前の10日間を安全期間として置いている。
ホワイトラベル、Hydroponicsとは、養水分を液肥として与える栽培方法のものを指す。
レッドラベルのGeneral Vegetableとは、一般的な農業産品で、出所や栽培方法を説明できないものを指す。
レッドラベルは恐ろしく見えるかもしれませんね。しかし、リンピンスーパーマーケットでは、Rimping Screening Testと呼ぶ、リンピン独自の試験をパスしたものを購入して販売する
という規定を設けています。これにより、一定の安全性を伴う商品が販売され、リンピンの顧客が安心して食べられるようになっています。Rimping Screening Testにおいては、何という農家がどの農薬テストにパスしたか、等が記載されています。殺虫剤、硼砂、フォルマリン、漂白剤、サリチル酸等、青果物以外に肉や魚介
類に対しても試験を実施しています。
この試験は、上級機関による保証は受けていないものの、顧客が素材を選択するしたり、消費者との間に立って、生産者が一定の基準を満たしていると示す手助けをしているという、リンピンの意思を見ることが出来ます。
他にも、ゴミの量を減らす試みの一つとして、自然由来のもので包装をしています。何万点とある商品の数に比べたらまだまだ少ないものの、取り組みの始めとしては、良い合図となっているのではないかと思います。
ここまでお話したことを振り返ると、チェンマイには、食に関していろいろ詳しく教えてくれる場所があって良いなあと思うものです。始まったばかりの小さな活動ではあるものの、これが広まってバンコクやその他の地方にまで波及するようなことになればと願います。リンピンやチェンマイが出来たなら、1県について1箇所同じような場所ができれば、安全な食品が76箇所で販売されることになって良いのにな、とぼんやり考えています。
ライター
ナタポーン・ピンペット
クリエイティブ/話し手
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