Sep 23, 2019

心を開く:The Connector

ミュージカル仕立てのドラマのカラフルな映像は、利己的な仲買人の話を語るのに用いられた。その仲買人の行いは、身近な人を苦しめることになる…これはOPEN MIND PROJECTの次の回のエピソードのストーリーで、THE CONNECTORという。ブンヤー·アリヤシーワッタナー氏の監督作品だ。

THE CONNECTORは、シリーズ初回のLOSTに続く同シリーズのものであり、食品に含まれる汚染物質によって影響を受ける消費者の話だ。映画でイースターエッグを探すのが好きな人なら、Perfect Greenの名前にお気づきだろう。グルメアイドルの「アンジー」が取り上げてレビューした食品パッケージにあった。彼女のカメラマン「ナット」がスーパーマーケットで買い物をするときに、Perfect Greenの賞品が現れる。

では、Perfect Greenはどこから来たのか?

Perfect Green は、THE CONNECTORのスーパーマーケットの名前だ。タパナット·サタヤーヌラック演じる「ティティ」がオーナーだ。ティティとは、完璧主義で、人生の全てにおいてパーフェクトでなければ気が済まない男だ。なんでも「ピッタリ」という特徴を持っていた。メジャーとPantone色見本を常に持ち歩き、人生の中の全てのものをチェックする。Perfect Green内の青果類もその対象だ。トマトは全て同じサイズで揃っていなければならない、色もPantone色見本で定めた色に則った鮮やかさでなければならない。野菜など穴でも開いていようものなら、陳列棚に並べられることはないのだ。

この完璧主義は、スーパーマーケット内でのことに留まらなかった。ティティには、妻と娘があったが、全ての料理はPerfect Greenの青果であったが、その青果が安全かどうか確認することはできなかった。農薬不使用で植えられた青果は、ティティの完璧主義の意味する範疇にはなかったからだ。

子どもの免疫力は、大人同様に高いものではない。食物に含まれる汚染物質が、ティティの娘「フェーリー」 の身体に入っていき、病院に入院しなければならないほどになった。そこでティティは初めて気が付いた。自分がしてきたことは、真の完璧主義ではなかったのだ。

THE CONNECTORのストーリーは、鮮やかなミュージカル調で語られていて面白いが、仲買人も消費者も実に身につまされる内容であった。損得ばかり考えるような仲買人は、消費者が口にするもののことなど忘れてしまい、間接的な殺人者になってしまっている。消費者は、外側ばかりを重視し、見た目が美しいだけのものを選んで購入し、その美しさがどこから来ているのかは考えず、見た目が良くない、崩れたようなものばかり残してしまうような食物連鎖を産み、栽培農家に影響を及ぼす。

有機農業は、消費者、仲買人、農家が真に協力すれば起こり得るものである。あなた方も含めた全ての人間ひとりひとりが行動を起こすことによって、持続可能な農業の仕組みを実際に誕生させるべきだ。

OPEN MIND PROJECT - THE CONNECTOR


ライター

パーラニー・ルートワタナーソンバット

フリーライター

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